空気をしっかりと入れたつもりのボールを持たせて、
子どもが通っているサッカークラブに付き添いで行ったところ、
クラブの指導者から
「もっとちゃんと空気を入れてきてください!」と言われてしまって、
“しまった…”と思ったことって、ありませんか?
サッカーボールの空気圧は、どれくらいが良いのでしょうか?
決められている公式規定値があって、その通りに入れれば良いのでしょうか?
サッカーボールが使われる状況によって、
空気圧を調整するというようなこともあるのでしょうか?
サッカーボールの適正空気圧はボールに記載してある!
サッカーボールの適正な空気圧の数字が、
そのボールの表面に記載してあるということをご存知でしたか?
あなたの持っているボールが、JFAのマークが付いている“検定球”でしたら、
空気穴の周りの部分をよく見てみましょう。
“0.6-0.9ber” “600-900hPa” “8.70-13.05LBS/PSI”
などといった数字が書いてあると思います。
(私の持っているモルテン製のボールには、このように書いてありました。)
これらは、そのボールの使用に適した空気圧の数字が表記されているのです。
“ber(バール)”、
“hPa(ヘクトパスカル)”、
“PSI(ポンドスクエアインチ=ポンド平方インチ)”は、
いずれも圧力を表す単位で、
1ber=1000hPa=14.504PSIに換算されます。
ボールの空気圧を空気圧計で測定して、
こうしたボールに表記されている数値の範囲内に入っていれば、
そのボールは適正な空気圧だと言えるわけです!
では、持っているボールがにこうした記載がない場合は、
どのような空気圧にすれば良いのでしょう?
サッカーボールの空気圧は規則で定められている!
サッカーボールの空気圧は、
国際サッカー評議会が毎年制定している
“サッカー競技規則”の中に、公式に規定されています。
そこには、“空気圧は、海面の高さの気圧で、
0.6~1.1気圧(600~1100g/㎠:8.5~15.6ポンド/平方インチ)”
と書かれています。
そして、JFA(日本サッカー協会)が定めている“検定球”の規格には、
空気圧についての数値に関する規格は個別に設けずに、
“サッカー競技規則に定める規格に合致していること”と記されています。
前述の、サッカーボールの表面に記載されている空気圧の数字は、
このサッカーの規則で定められた空気圧の、範囲内の数値になっているはずです。
もし、ボールの表面に数値の記載がない場合でも、
この規則の数値の範囲内の空気圧にしておけば、
サッカーのルールにおいて適正な空気圧ということになります!
プロの公式試合は高めの空気圧のボールを使う!
では、プロリーグや国際大会などの
公式な試合で使用されているサッカーボールの空気圧の実際の数値は、
具体的にどれくらいなのでしょうか?
プロの試合や各国代表の国際マッチは、天然芝のピッチで行われるので、
ボールは芝用の、
天然ゴム製のラテックスチューブが中に入っているボールが使われます。
ラテックスチューブのボールは、弾力性に優れていて、
空気圧を高めに入れても硬く感じることなく使うことができます。
柔らかい芝のピッチでも弾みやすく、
よく飛ぶことでスピーディーなゲームができるように、
空気圧は規則の上限に当たる1.1気圧(およそ1.1ber:1100hPa)程度の
高い数値にされていることが多いようです。
ただ、ラテックスチューブは空気が抜けやすいため、
ボールの空気圧は試合前やハーフタイムに厳密にチェックされて、
適正な値のボールだけが使われているそうです。
ボールの空気圧はピッチコンディションに応じて調整しよう!
日本では一般に、硬い土のピッチでサッカーをする場合が多く、
ボールも土用の、弾力性には劣るものの耐久性の高い
ブチルゴムチューブが入ったボールを使います。
このブチルゴムチューブのボールは、
空気圧を高めに入れると非常に硬くなって、扱いにくくなってしまいます。
硬い土のピッチの場合、
低めの0.6~0.7気圧(およそ0.6~0.7ber:600~700hPa)くらいの空気圧が、
使い良い弾み具合になると思います。
もし、雨上がりで軟弱なピッチ状態になっているような場合などは、
より弾みやすいように+0.1~0.2気圧くらい空気圧を上げると、
やや硬めのボールになって、プレーがしやすくなると思います。
その日のピッチコンディションに応じて、ボールの弾み具合を見て、
空気圧は適切な数値に調整しましょう!
ボールの空気圧は空気圧計できちんと測ろう!
サッカーボールの空気圧の調整は、
よほど熟練した感覚を持っている人でない限り、
空気圧計できちんと測ることなしにはできません。
もし空気圧計をお持ちでなかったら、
それほど値段の高いものではないので、ぜひ一つ購入しましょう!
私のおすすめの空気圧計は、モルテン製のアナログタイプです。
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価格も手ごろで、操作が簡単で、
パッと見ておよその空気圧が分かるので、
日常使う自分のボールの空気圧調整にはもってこいです。
少し硬めに空気を入れたボールに空気圧計の針を刺して、
横に付いているエア抜きボタンを押して空気を抜きながら、
適正な数値の空気圧に合わせて調整できます。
普段からきちんとした硬さのボールを使って練習することは、
子どもの技術の向上にもつながりますよ!
ただ、公式な試合球の場合は、
精度の高いデジタル空気圧計で測定した方が良いので、
それはクラブで、みんなの共用品として買ってもらいましょう!