雨のグラウンドでのサッカーが終わった後、
泥がこびりついてビショ濡れになったスパイクを脱いだ時、
「これ、どうしたらいいんだろう…」と途方に暮れたこと、ありませんか?
サッカースパイクの正しい洗い方って、あるのでしょうか?
水洗いをしたり、洗剤をつけて洗ったりしても構わないのでしょうか?
天然皮革か人工皮革かで、スパイクの洗い方も違うのでしょうか?
そして、ビショ濡れのスパイクを乾かす時は、どのようにすれば良いのでしょうか?
スパイクの水洗いはできるだけ避けよう!
雨の日に、ぬかるんだピッチで使ったスパイクは、
外側も中も泥だらけになります。
とにかく手っ取り早くきれいにするために、
水道の水でジャブジャブ洗って泥を落としたくなりますよね。
でも、ちょっと待ってください!
“スパイクの水洗いはできるだけ避けてください”と、
どのメーカーの注意書きにも謳われているのです!
水洗いをすることで、スパイクが型崩れを起こしやすくなるためです。
まずは、水洗いをしないで何とかならないか、やってみましょう。
靴紐をスパイクから外し、中敷きも抜き取って、
スパイクの外や中に付いている土や芝の塊を取り除きます。
そして、濡れた雑巾を使って、丁寧に残っている泥を拭き取っていきましょう。
外した靴紐と中敷きは、水洗いしても大丈夫です。
洗ってきれいにして、よく干して乾かしましょう。
スパイクのアッパー部分に水をかけないようにすれば、
靴底のソール部分は水をかけながら洗っても大丈夫です。
きれいに泥を落としましょう。
人工皮革のスパイクの場合は水で洗っても大丈夫!
ここで、人工皮革のスパイクか、天然皮革のスパイクかで、
対応が変わってきます。
どうしても汚れがひどい場合は、
人工皮革のスパイクは水洗いをすることも可能なのです。
人工皮革は天然皮革に比べて水に強く、型崩れも起こしにくいからです。
人工皮革のアッパー部分を水で洗う場合は、
よく水をかけて湿らせた後、
市販されているシューズ洗い専用シャンプーをかけて、
手洗いで汚れを落としましょう。
素材を傷めてしまうので、普通の洗剤や石鹸を使ったり、
ブラシでごしごし擦って洗ったりしてはいけません。
天然皮革の場合は、水洗いは極力避けて、
どうしても汚れのひどい部分にだけ、水をつけてよく湿らせた後、
レザー用のシューズシャンプーをかけて手洗いで汚れを落としましょう。
いずれの場合も、洗った後は、乾いた布で水分をよく拭き取りましょう。
泥汚れを落としたらしっかり陰干ししよう!
表面や内部の泥汚れが落とせたら、
スパイクを風通しの良い日陰で陰干しします。
この時、靴の中に乾いた布や新聞紙を丸めて詰め入れて、
内側から水分を吸い取らせます。
そうしないと、靴の外側だけが乾いて、内部が湿ったままになってしまうからです。
詰めた布や新聞紙が水を吸い取って濡れてしまったら、
新しいものに詰め替えます。
これを何回か繰り返して、内部の水分を取ります。
この時、しっかり水分を取ろうとして、
布や新聞紙を詰め過ぎてしまうと、
中から押された革が伸びて型崩れを起こしてしまうので、気を付けましょう。
陰干しをある程度して乾いて来ると、
革の表面に、残っていた土が白く浮き出てくるかもしれません。
そうしたら、シューズクリーナーを使ってきれいな布で丁寧に拭き取りましょう。
仕上げにしっかり保革油やクリームを塗ろう!
スパイクの汚れをきれいに落とすことができて、
湿り気も取れてきたら、
革が完全に乾いてしまう前の段階で、
天然皮革のアッパー部分に、保革油のミンクオイルを塗ります。
柔らかい布で薄くまんべんなく塗り込んで、革が固くなるのを防ぎます。
塗った後はしばらく置いて、革の表面を落ち着かせた後、
表面と同色か無色のシューズクリームを薄く塗ります。
最後に、シューズブラシで磨いて艶を出しましょう。
人工皮革の場合はこの作業は不要ですが、
艶を出すためにクリームを塗って磨く作業はしても良いと思います。
どちらの場合も、革の表面を傷付けないように、優しく丁寧に磨きましょう。
あとは、シューズキーパーを入れて型崩れしないようにして、
そのまま何日か陰干しをして、内部の水分を完全に乾かします。
靴の乾燥材を中に入れて、毎日交換すると早く乾くと思います。
サッカーは全天候型のスポーツですから、
雨によるスパイクの泥汚れはどうしても避けられません。
使用後のお手入れの手間を少なくするために、
もし可能であれば、雨天の日用に使う
人工皮革のスパイクを一足、用意しておければ望ましいと思います!